P9050190s-
St. Jodernkellerei ザンクト・ヨーデルンケッレライ
3932 Visperterminen
Tel. 027 946 8076

ヨーロッパ最高峰のワイン、ハイダ・フィスペァターミネンのワイナリー

ヴァリス州のワイン産地としては北端に近い、フィスプ。ここはローヌ谷から別れて、世界の名峰マッターホルンに至るフィスパ谷の玄関。ローヌ谷の照り返し、ヴァリス北部特有のフェーンの暖かい風、寒冷地に強いハイダというぶどう品種の恩恵を受けて、この地にヨーロッパ最高峰のブドウ畑が開拓された。開拓したのはザンクト・ヨーデルンケッレライ。フィスプよりちょっとフィスパ谷に入ったフィスペァターミネンにそのワイナリーがある。

急峻な斜面に、ヴァリス独特の石垣式段々ブドウ畑がへばりついている。確かにぶどうは斜面を好むけれど、ここまでして何故にブドウ畑を開拓したのか、そのワインへの執着には驚くべきものがある。標高約650mから1150mにかけて、その段々畑は続いている。1150mはヨーロッパのブドウ畑としては最高峰に位置する。その最高峰の畝にはハイダが植えられている。

ハイダ・フィスペァターミネンはヨーロッパ最高峰のワインだ。信じられないような高地から収穫されたぶどうにも関わらず、その品質はとても高く、毎年ワイン品評会で金賞を受賞している。ハチミツやハーブを連想する強いブーケ、ナッティな風味、余韻も長い。それらの特徴は無論そのテロワールをいかんなく発揮しているのだが、それに加えて、ここでワインを造るという愛情に支えられている。ハイダ・フィスペァターミネンはスイスワインの代表格となるワインの一つだ。

この他にも、氷河ワインのぶどう品種、レゼから造られる、酸味の効いたワインなどがある。このぶどう品種のワインを出すワイナリーはヴァリスでもごくわずか。レゼは今や希少品。生産数も少なく、メーカーは輸出出来ないと言っていた。