5/21の国民投票、エネルギー政策

5/21日に国民投票では、エネルギー政策についての投票が行われる。
新しいエネルギー法は、段階的に原発を停止していき、将来新しいエネルギーに方向転換していくというもので、2050年には原発のエネルギーゼロを目標にしている。
これには、既に多くのスイス人(中間層が)賛成している。
新しいエネルギー政策による雇用の創出も掲げられており、フランスなど近隣国の原発廃止の支持率が低いのに比べて、スイスでは既に新しい道に進もうとしている。
スイスでは現在3分の1のエネルギーを原発に頼っている。こうしたエネルギー政策では、2011年の福島の事故が引き合いに出されるが、最近では、この事故にはあまり触れることなく、スイス国内のエネルギー政策について議論が交わされ、将来を見据えた舵取りを政府が進めている印象だ。

ハイブリットカーや電気自動車、アウトバーンやガソリンスタンドでの、充電施設も増えつつある。
自動車技術関連の人に聞けば、当面は電気とガソリンの混合であるハイブリット車が主流になっていくだろうということで、完全な電気自動車はまだまだ課題も多く、長距離走行での不安があるそうだ。
太陽光エネルギー、火力、水力、風力発電、地熱発電などでスイスの電力がまかなえるかどうか、将来電気自動車が当たり前に時代になった時には、今よりも電力が必要となる。
おそらくその間には、新しいエネルギが開発されていくと思われるが、現在商業化はされていないが、研究、採掘が進められている、メタンハイドレードなども新エネルギーになるかもしれない。

とにかく、こうした国の重要政策を国民に問うスイスという国は、着実に将来に向けて歩みを進めているように思う。皮肉にも、停止している原発を動かそうとしている日本とは対照的だ。