昨年ごろからスイス人の間で人気なのが「わさびナッツ」。CoopのFINE FOODシリーズから販売されており、昨年末ごろにはクリスマスパーティーも重なって売り切れるCoopも出たほどだ。

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 実際に食べて見るとピリッとわさびがきいて、なかなかの絶品である。ビールにも合いそうだ。日本人にしてみれば確かに何でもないスナックだが、近年のスイス人のアジアンフードに対する関心は高くなっている。特に日本食は寿司をはじめとして人気があり、スイスのスーパーでも海苔やガリ、寿司ライス、醤油、箸、まきす等々、商品棚に並んでいる。

 スーパーのMIGROSからも「わさびチップス」が出ており、他には日清の焼きそば、生麺タイプの焼きそばや、お馴染みカップヌードル、そして同様に寿司関連の商品が出ている。面白いのは、日清焼きそばの作り方が裏面に書いてあるが、麺をゆでるときに、細かく砕いてくださいとある。麺類をズルズルと音を立てて食べる習慣がない欧州ならではの説明だろうか?

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 わさびナッツを出したFINE FOODからも寿司パックが3種類ほど販売されている。それぞれKyoto,Osaka,Nagoyaと言う名前がつけられている。大きいパックは名前がBENTO BOXとなっている。「BENTO」と言う言葉が使われていること自体が、日本食への関心の高さを伺わせる。

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 他にもサンドウィッチ型に三角にカットされたおにぎりもある。日本のコンビニにも同じように寿司パックやおにぎりがあるが、値段はさすがに高く、気軽にランチとは行きそうにない。

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 もうひとつ見つけたのは、サーモン・ノリマキ。スモークサーモンを海苔でくるんであり、わさび入りとなっている。刺身と寿司をイメージしたスイス流の日本と言ったところか。

 あるお寿司屋さんのオーナーに聞いた話だと、毎週寿司や刺身を食べに来る常連のお客さんが、注文するときに必ず日本語で魚の名前を言うそうだ。料理も毎回写真に収めて帰り、自分が食べた1年分のメニューをCDに焼いて持ってきてくれるとの事。これは極端な例だが、スイスの人もここ10年の間に、若い世代を中心に外食する機会が多くなり、日本食への関心は確実に高くなっていると感じた瞬間である。